「戦記」はともかく「幼女」ですよ。
タイトルに「幼女」がついている大人漫画・・・
けれども、最近表記も難しくなってきた幼女を愛でてあんなことやこんなこと、みたいな漫画だと思わないでください。
「戦記」という名に相応しい大人の骨太な戦略論がとびかいます。
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2017年にアニメ化され2019年には劇場版アニメも制作されている人気作品です。
Contents
「幼女戦記」あらすじ
超合理主義エリートサラリーマンが転生したのは、なぜか幼女だった!?
魔法と小銃の入り乱れる異世界で、軍での出世&安全な後方勤務を目指すが、なぜかエースとして祭り上げられ……?

「幼女戦記」を読んで
題名で損をしている作品の中でも上位に位置するのではないでしょうか、それほど「幼女」と題名についているのに萌え要素がひとつもない漫画です。
すでに一回りも二回りもした感のある「転生もの」に「幼女」をかけてみたらマニアックな戦記ものになってしまった、と。良い意味で想像はかなり裏切られた作品でした。

そもそも転生ものだったのかと、ターニャの9歳らしからぬ鬼気迫った表情にはそういう裏があったのかと。
主人公のターニャの、第二次世界大戦中のドイツ軍のような軍服に身を包み小銃を構える姿は印象的。
また、主人公の無双が当たり前となっている転生ものにおいては珍しくこの作品ではすべてが上手くいくわけではありません。
平穏に暮らしたいはずが戦場の最前線に送られ、成果を上げたばかりに名声は高まっていく…というように主人公の思惑と正反対に事が進むという点も面白いです。
そしてこの作品の一番の見所?は主人公ターニャ(中身はおっさん)の思惑通りに全く進まないところです。
戦闘に参加したくないのでサラリーマン時代の知識や歴史の記憶を総動員して進言すると、戦闘意欲が強い忠誠心のある人間と勘違いされて戦線に配置されてしまったり、と。
ターニャは見た目はかわいい”幼女”なのですが中身は人の気持ちを読まないエリートサラリーマンです。とにかく気持ちも空気も読めない結果、周りの人とすれ違ったまま物事がうまく運んでいきます。
そして、この作品、大ゴマが多い!
そしてその大ゴマが美麗!

電子書籍で読まれることを意識して見開きページの大ゴマにずれが全くありません。
そして電子書籍で読むことを意識すると見開きの大ゴマってなかなか表現しにくいと思うのですが(1ページずつだと分断されるため)かなりの頻度で見開き大ゴマが使われていて目を惹きます。
あきらかにチャーチルやスターリンといった当時の大国の指導者たちをモデルにしたキャラクターも多数登場するため歴史好きにもおすすめできる作品です。
史実の英雄たちを知っていれば知っているほど、細かいオマージュにニヤリとしてしまうことでしょう。
ストーリー
画力
魅力
笑い
シリアス
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