誰もが目を背けてないことにしようとしていた男と女の性の不平等さ・不公平さを描いた作品で・・・
「このマンガを読め!2015」第8位 「このマンガがすごい!オンナ編」2014第9位と話題になりました。
[itemlink post_id=”29474″]
話題になったのですが、未読の方は読む前に心の準備が必要ですよ・・・。
「先生の白い嘘」あらすじ
「このマンガがすごい!オンナ編」2014に第9位を獲得した、注目作家鳥飼茜の青年誌最新作、登場!
原美鈴は24歳の高校教師。生徒を教師の高みから観察する平穏な毎日は、友人・美奈子の婚約者、早藤の登場により揺らぎ始める。
二人の間に、いったい何があったのか?
――男と女の間に横たわる性の不平等をえぐる問題作、登場!

「先生の白い嘘」を読んで
漫画家萩尾望都が2巻の巻末に収録されているコメント(帯には「鮮血のメッセージと煽られています)の中で「男達よ。ページごとに谺する、女の叫びを聞くが良い。」と書いています。
しかしその叫びは果たして届くのかどうか。
まずこの物語は「レイプ」が主題のひとつです。
男女ともに登場人物にレイプされた人が出てきます。
しかし、このレイプというもの、ただ相手の身体を痛めつけるものではなく心まで痛めつけ支配させてしまうものなんです。
美鈴をレイプした加害者早藤(親友美奈子の婚約者)の過去の描写も出てきます。
母親がDVに遭っていてその母親の顔を傷みや恐怖で歪んだ女性たちの顔に投射する、という完璧にオカシイ人の考え方なのですが、歪んだ性意識でそのまま生きてはいけなかったのが救い、でしょうか。
それにしても辛い描写の多い作品です。
鳥飼茜本人も描いていて辛かったと言っています。

男女の愛は闘いである、と言われますが、この作品のように闘う前に降伏させらてた人はどうやって闘うことを覚えていくんでしょうね。
レイプという暴力的な表現さえ抜けば子供たちへの性教育の一環として薦めてもいいのですが・・・さすがにレイプシーンを抜いてしまうと物語が成立しなくなるのか・・・
8巻完結なのでとりあえず読んでください。

ストーリー
画力
魅力
笑い
シリアス
[itemlink post_id=”29474″]
「先生の白い嘘」を読んだ人におススメ

漫画好きのあなたにはコチラもおすすめです!


