26×18.6センチの愛蔵版サイズ・123ページのフルカラー作品。荒木飛呂彦の初のフルカラー漫画作品のお値段はなんと2,667円!!
フルカラーとはいえ、ちょっとお高くないでしょうか?
[itemlink post_id=”8371″]
しかし納得のお値段の理由は。
フランスは日本のマンガが大好きって知っていましたか?
フランスはマンガ消費量が日本に次いで世界で2位!しかもマンガが辞書に載っているくらい国民に広く愛されています。
そんなマンガ好きのフランス「ルーヴル美術館」が荒木飛呂彦先生を招待しました。マンガを通してルーヴルの新たなファンを増やしたいというのが荒木飛呂彦先生が招待された理由です。
ジョジョの面白さや魅力がわかるなんてルーヴルもさすがですね。
ルーヴルは招待した企画の一環として荒木飛呂彦先生にマンガの作成依頼をしました。
それが今回の「岸部露伴ルーヴルへ行く」です。
Contents
「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」あらすじ
漫画家の岸辺露伴は、読者に「この世で最も『黒い色』という色を見たことがあるだろうか?」と問いかけ、自分が実際に目撃したということと、そこまでのいきさつを語る。
発端は10年前まで遡る。当時17歳の露伴は漫画家デビューを目指しており、投稿用の原稿を執筆するため、祖母の経営する元旅館アパートに夏休みの2か月間移住する。そこで入居者の女性・藤倉奈々瀬から、この世で最も黒く、最も邪悪な絵の存在を聞かされる。その絵はかつて彼女の地元の地主が所有しており、彼女自身も遠目で見たことがあったが、買い取られて今はルーヴル美術館にあるという。奈々瀬は後に失踪したうえ、露伴もデビュー後は仕事に夢中になり、絵と奈々瀬のことはいつしか忘れていた。
10年後、27歳となった露伴は億泰らとの世間話をきっかけに絵と奈々瀬のことを思い出して好奇心と青春の慕情に駆られ、絵を見るためにルーヴル美術館を訪れる。
Wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%B8%E8%BE%BA%E9%9C%B2%E4%BC%B4_%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%83%AB%E3%81%B8%E8%A1%8C%E3%81%8F

出典:岸辺露伴 ルーヴルへ行く
「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」を読んで
最初はそのお値段にビックリしました。
フルカラーとはいえ!フルカラーとはいえ2,667円!
しかしハードカバーの表紙はエンボス加工されていて、黒をテーマに描かれているので黒色がしっかりと出ている美しい装幀です。
開いた時のピンク背景の黒の額縁もかっこいい、最後は銀で蜘蛛の巣が描かれているとこもニクい。
表紙カバーも取って見てください。銀の印刷が豪華!ファンならズキュゥゥゥゥンってなること間違いなし!
最近はデジタルでもマンガが読めるが、だからこそB5版の贅沢な1冊を手にすると紙がもう一度好きになれる作品です。
岸辺露伴の十代の時が出てくる露伴君の青春の1冊!
ジョジョ本編の露伴先生と違うキャラクターなので、口の悪い部分はありません。甘めの露伴君です。謎を解明したいというじゃじゃ馬根性は同じです。
話の内容としては、ルーブルの地下に入って行くのだが、実際に荒木飛呂彦がルーブルの地下に取材をしたものです。まさに「リアリティ」
地下の扉や倉庫など、一般には見ることができないので面白さの一つとなります。
ラストは、予想していた部分と、予想できなかった部分があって驚きの結末!さすが!

出典:岸辺露伴 ルーヴルへ行く
岸部露伴ルーヴルへ行くのトリビア的面白ポイント3選
そして「岸部露伴 ルーヴルに行く」の魅力をもっと知ってもらいという事でトリビア的3つの面白ポイントについてご紹介します。
もうこのマンガを読んだ方もこれから読まれる方も今からご紹介する3つのポイントを知れば面白さは倍増しますよ。
岸部露伴ルーヴルへ行くのトリビア的面白ポイントその①色調の変化
岸部露伴 ルーヴルへ行くは主に3つのパートに分かれています。
実はそのパートごとに色調が変わっているのです。
過去の思い出(岸部露伴が17才のときの話)→ セピア色
フランスのパリに降り立ちルーヴルを見て回る部分→ピンク
ルーヴルの地下倉庫に降りてから→ブルーグリーン
過去にフィルムカメラで撮られた写真は時間がたつとセピア色になります。なので過去の話ですよという事を読者にわかりやすくするためにセピア色の色調になっているのです。
ルーヴルに来てからはピンク調に一変します。ルーヴル美術館に所蔵されている数々の名作、名品を今から見ることができるという岸部露伴のテンションの高さがわかりますね ^^
そしてルーヴルの地下に降りてからはブルーグリーン。この暗めの色調にすることで不安や焦りといった負の感情がよく伝わってきて、ひとりまたひとりと案内人が姿を消していく恐怖も際立ってきます。不気味さが特徴であるジョジョの本領発揮って感じです。
ストーリーやキャラクターだけでなく色調でも読者に思いを伝えることができる荒木飛呂彦先生はやっぱりすごい漫画家ですね!
岸部露伴 ルーヴルへ行くのトリビア的面白ポイントその②ジョジョの新ポーズはオマージュ
ジョジョを語るうえで外せないのは「ジョジョ立ち」です。
ジョジョ立ちとはキャラクターたちが独特のポーズをとることを言います。
過去にもアメトークのジョジョ芸人特集でもこの「ジョジョ立ち」紹介されたのでご存じの方も多いでしょう。
今回の岸部露伴 ルーヴルへ行くでも新しいジョジョ立ちが披露されています。
しかも今回の新しいジョジョポーズはなんとルーヴル美術館に所蔵されている作品をオマージュしているのです!
そのオマージュされた場面とネタ元となった作品をご紹介します。
まずはミケランジェロの「瀕死の奴隷」のオマージュから。
ミケランジェロの瀕死の奴隷にそっくりのポーズです。

出典:岸辺露伴 ルーヴルへ行く
続いてはアントニオ・カノーヴァ「アモルの接吻で蘇るプシュケ」です。

出典:岸辺露伴 ルーヴルへ行く
こちらもそっくりの構図です。
もちろんこれはパクリではなく荒木飛呂彦先生なりの尊敬の証。
ルーヴルの素晴らしい作品たちに敬意を表していることをマンガを通じてフランスに伝えたかったのです。ちなみにこのマンガはフランス語版でも出版されています。
そしてオマージュされている構図は「岸部露伴 ルーヴルへ行く」の作中にまだあります。
オマージュされた部分を探すのは本当に楽しいですよ!美術の勉強にもなりマンガも楽しめて一石二鳥です。みなさんもコミックスを実際に読んでみてぜひオマージュされた部分を探してみてください。
岸部露伴ルーヴルへ行くのトリビア的面白ポイントその③ルーブル美術館の裏側
トリビア的面白ポイントその③はルーヴル美術館の裏側が見れるというところです。
普段は見ることができないルーヴルの裏側・・みなさん見てみたいですよね。
ルーヴルに招待された荒木飛呂彦先生は丸2日間もルーヴルを見て回られました。
ルーヴル側も全面協力体制でしたのでかなり濃い取材になっています。
しかもなんと2日間の取材の内1日はルーヴルの休館日!ということは一般のお客さんが誰もいない状態での取材です。
しかも普段は決して入ることができないエリアも取材オーケーだったとのことで地下や屋根裏まで取材をすることができました。
今回の岸部露伴 ルーヴルへ行くのクライマックスの場面で出てくる秘密の地下倉庫は実際に地下にある実際の部屋なのです。リアリティーが凄いので最後の場面はより迫力が増しています。
地下倉庫までの道のりや秘密の地下倉庫内の様子が詳細に描かれているのでこの部分だけでも読む価値はありますよ。ルーヴルファンや美術愛好家の方々はこのシーンだけでもマンガを購入して読む価値があるでしょう。
誰もが一度は行ってみたいルーヴル美術館。その裏側がたっぷりと見れる今回のルーヴル編は芸術的見地からも見る価値がありますしマンガとしても相当面白いストーリーになっています。なのでまだ読まれていない方はぜひ一度読まれることをおすすめします。
ストーリー
画力
魅力
笑い
シリアス
[itemlink post_id=”8371″]
「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」を読んだ人におススメ
「岸辺露伴グッチへ行く」荒木飛呂彦の感想!岸辺露伴が主人公のスピンオフ作品
「岸辺露伴は動かない 密漁海岸」荒木飛呂彦の感想!パール・ジャムは最強のスタンドではないのか
[itemlink post_id=”29071″]
「岸辺露伴は動かない第2巻」荒木飛呂彦の感想!歩きスマホはダメ、ゼッタイ
[itemlink post_id=”29080″]
漫画好きのあなたにはコチラもおすすめです!


