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「かくかくしかじか」東村アキコの感想!先生の教えでとにかく泣ける感動の実話

「かくかくしかじか」は、作者の学生時代~現在までを描いた実話漫画です。

5巻で完結していますが、かなり賛否両論の終わり方でした。

しかし実話を描いているものに終わり方も何もないと思うのですが。

人気作品に否が集まるのも当然の話ですね。

「かくかくしかじか」あらすじ

自分は絵がうまい。本気でうぬぼれていた林明子(高3)は竹刀を持った絵画教師・日高先生に罵られ…!?

少女まんが家を夢みたあの頃を描くドラマチック・メモリーズ!

Amazonより引用

ヨンダリ
ヨンダリ
人気漫画家の過去の話って興味深いよね!

出典:かくかくしかじか

「かくかくしかじか」を読んで

作者・東村アキコの高校時代の恩師との思い出が描いてある実話エッセイ漫画。

編集の手を入れず、本番一発で描き切った漫画です。

ヨンダリ
ヨンダリ
天才か・・・

出典:かくかくしかじか

その分、本当に勢いがあって、5巻一気に読み終えてしまいます。

人気漫画家の過去の話だといっても、もちろんいいエピソードばかりではなくって、大切な人に向き合わず、楽しいことに流れてしまう浅はかな自分だとか、いわゆる「黒歴史」的なエピソードもドンッと描かれていて「あー自分にもこんな時期あった…」と心が抉られる場面もあります。

それでも、目の前にある原稿に食らいつきながら、恩師の言葉を忘れずに前に進んでいく作者の姿を見ていると、本当に励まされます。

頑張ることに疲れた人・挑戦したいことに挫折してしまいそうな人は必ず読むべきです。

 

「かくかくしかじか」の中で印象的なのが、日高先生の「描け」というメッセージです。作者が日高絵画教室に入ったときから先生が亡くなる直前まで、先生は何百回、何千回も「描け」と言い続けていました。

日高先生はとてもまっすぐな性格です。安い月謝で生徒の面倒を見て、病気で余命わずかなことが判明しても教室は閉めず、また入院もせずに自宅で絵を描き続けました。ここでは、そんな先生の思いについて考えてみます。

森の中を歩き回るのは絵を突き詰めることと同じ

作者が美大受験に失敗した(と思い込んでいたが後で合格していたことが発覚)時、先生は作者を近くの森へ散歩に連れ出しました。この時、「先生と一緒に海を見たことがないなあって」というモノローグがあります。

先生と生徒が一緒に海を見るというのはどのようなシチュエーションでしょうか。色々あるとは思いますが、海の雄大さを前に「自然の大きさに比べたら人間の悩みなんてちっぽけなものだ」とか「お前たちの将来には大きな可能性がある」なんていうのが想像できませんか?いずれも、日高先生が言いそうな言葉ではありません。

先生が目指していたのは、海のように大きく漠然とした未来ではなく、薄暗い森の中をえんえんと歩き回るように、ストイックに描くことを突き詰めることでした。そう考えると、主人公を励ますために森を散歩したのは先生らしい行動だったと言えるでしょう。

絵はとにかく描くことが大事

Wikipediaでは、本作品のテーマについて下記のように述べられています。

どうやって「美大に合格したか」、「漫画家になれたか」と、東村は、よく若い子に聞かれるが、絵を描くということは、ただ手を動かし「描くこと」、「どれだけ手を動かしたか」が全てだ。

「描け」という先生のメッセージは作者を突き動かし、漫画家として活動するための支えとなりました。先生のやり方は時に行き過ぎているようにも思えますが、これくらいやらなくては駄目だという絵の厳しさ、難しさを表しているに過ぎないのでしょう。

作者が金沢美術工芸大学に在学中、金沢では全然描けないのに宮崎に帰ると描けるということがありました。後に後輩の今ちゃんも同じ事態に陥ったことが明かされています。宮崎と他の場所との違いは、先生の目があるかどうか。「先生に見られているから描かなければならない」というプレッシャーを受けながらひたすら描くことが2人にとって必要だったと考えられます。「描きたいものを見つけたら描く」という考えではなく、目の前にあるものを無心で描くことが大切なのだと伝わってきます。

生徒を信じているから厳しくできる

先生の「描け」という言葉の裏には、相手が絵に対して本気なのだろうという信頼が見て取れます。そうでなければ、生徒相手にあそこまで厳しい態度はとれません。

先生自身は美大に行かなかったのに、生徒を美大へ進学させることには熱心でした。毎日教室に通わせて朝から晩まで指導するのはもちろん、各学校の出題傾向を調べて対策していたことも描かれています。

作者に対して「東京芸大受けんとか」という発言も何度かありました。東京芸大とは芸術系大学の最高峰にあたる学校で、東大よりも入るのが難しいと言われるほどです。作者には最高の環境で絵を描き、画家になって欲しかったのだろうと推測できます。

先生の教えは作者の中で生き続ける

作者は絵から漫画に変わったとはいえ、描くことを続けてきました。絵を描くことをやめてしまう人が多い中、作者は絵から漫画に変わったとはいえ現在に至るまで描き続けています。

ラストのコマで漫画の道具とともに「私の先生」というモノローグがあるのは、作者が先生の教えを受けて描き続けていることの表れでしょう。先生の思いは作者にしっかりと伝わり、先生亡き後も教えが生き続けていることが見て取れます。

出典:かくかくしかじか

ストーリー

画力   

魅力   

笑い   

シリアス 

ヨンダリ
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落ち込んだ気分のときに読みたい!

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ヨンダリ
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こちらはフィクションです!
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