福本伸行の代表作『賭博破戒録カイジ』に登場する大槻を主人公としたスピンオフ作品で、原作が萩原天晴。
漫画が上原求、新井和也。福本伸行は協力となっています。
カテゴリーはグルメ漫画。
[itemlink post_id=”9055″]
グルメ漫画?
「1日外出録ハンチョウ」あらすじ
地の獄…!
底の底…!
帝愛地下労働施設…!劣悪な環境である地下にいながら「1日外出券」を使い、地上で贅の限りを尽くす男がいた…!
その名は大槻…!E班・班長にして、1日を楽しみ尽くす匠…!
飲んで食って大満喫…!

「1日外出録ハンチョウ」を読んで
過酷な強制労働を強いられる地下労働施設で働く班長が数ヶ月に一度だけの休みをどのように楽しむかに焦点を当てた作品です。
「カイジ」の舞台裏でこんなことがあったのか、と最初は驚きでした。
ズルい方法で一日外出券を手に入れては外で贅沢の限りを尽くす大槻ですが、
それでも憎めないのがこの男です笑
本編では気のいいおじさんの皮をかぶり、本性は狡猾で腹黒い
というのが大槻のイメージでした。
しかしこの作品を読むとそのイメージはまたさらに一周回って
「気のいいおじさん」という印象に戻ってきます。
大槻に悪い印象を持つファンも安心して楽しめるのも素晴らしいポイントです。
何故この人が地下にいるんだろうか…と疑問すら感じるくらいです笑
勿論、サラリーマンに昼間酒を見せつけるシーンなど原作さながらの嫌な奴要素は
ありますが、それもカイジらを罠にはめた例の悪行と比べればかわいいものです。
グルメ漫画としては架空の食材を使用する、高級料理に舌鼓をうつというタイプではなく、あくまでも読者たちも普段食べているであろう日常のグルメを満喫するというタイプの作品。
地下ではコンビニの焼き鳥やポテチがご馳走で、原作ではそれを美味しそうに食べるカイジの姿がありました。
地下の住人たちにとっては、普通のご飯が極上のグルメなのです。
個人的には、風邪を引いた大槻が食べていた
「ワシ特製長ネギと生姜たっぷりつみれ鍋」がとても美味しそうでした。
風邪をひいていても具材にこだわりが見えるあたり、大槻は本当に
食事というものが好きなんだなとほっこりします。
食後に酒とつまみを忘れないところも流石です。
大槻の回想、つい食べたくなるグルメ、ほっこりするやりとり…
カイジとは違う方向で魅力たっぷりの作品です。
閉塞感がある職場を離れ「1日しかない自由の時間をどれだけ楽しむか」という視点が面白いです。
いわゆる「社畜」と呼ばれるようなブラック企業で働いている人は親近感が湧いてしまうのではないでしょうか。
わざわざスーツを着て昼間から立ち食いそば屋でビールを飲んで「他のサラリーマンへの優越感」を味わったり、色んな県のアンテナショップを回り地元の名産を地元民と味わい尽くしたりなど、いわゆる普通のグルメ漫画にはない切り口が楽しめます。
おじさんが1日を思い切り楽しんでいる様子を見れるポジティブな漫画なので、本家「カイジ」の暗いイメージがダメな人でも何も考えず気軽に読めます。

「カイジ」を読んでなくても面白いのですが本編を読んでいる人はさらに楽しめる内容となっています。
ストーリー
画力
魅力
笑い
シリアス
[itemlink post_id=”9055″]
「1日外出録ハンチョウ」を読んだ人におススメ
[itemlink post_id=”9056″]
漫画好きのあなたにはコチラもおすすめです!


