擬人化された動物たちの学園生活を描いた物語、というとほのぼのふんわりファンタジーというイメージを持ちませんか?
そんなイメージがあるのなら「動物たち」というところを消して一度読んでみてください。
あっという間に虜になると思います。
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2018年第42回講談社漫画賞・少年部門受賞。第11回マンガ大賞で大賞。
2019年にはアニメ化と勢いに乗っている漫画です。
Contents
「BEASTARS」あらすじ
肉食獣と草食獣が共存する世界。
そこには、希望も恋も不安もいっぱいあるんだ。
チェリートン学園の演劇部員レゴシは、狼なのにとっても繊細。そんな彼が多くの動物たちと青春していく動物群像劇が始まる!!

「BEASTARS」を読んで
主人公ハイイロオオカミのレゴシがめちゃくちゃ魅力的です。
少年と青年のはざまで揺れるレゴシは感情表現が苦手で不器用で誤解されやすいのですが、そのまっすぐすぎる性格でみんなに信頼されています。
そしてウサギのハルが気になるレゴシはそれが「恋」なのか「狩猟本能」なのか悩みます。
ハルもレゴシが優しいオオカミだとわかっていても本能で逃げ出そうとしてしまいます。
種族間の壁、草食動物(被食者)と肉食動物(捕食者)の大きな壁は超える事ができるのか?

ハルの(元)カレのアカシカのルイは学園内、そして先には社会での肉食と草食の壁を壊そうとします。
そのルイにも過去があるようで・・・
単行本11巻では肉食動物と草食動物の「絆」ということに触れています。
そしてレゴシは禁忌を破ってしまうのですが、その理由はとても強いものでした。

レゴシの学園生活は終わりを告げ、今は新章となり新しいキャラクターも増えて、まだまだこの先の展開に目が離せません。

しっぽが揺れてその風をふくらはぎで感じる=嬉しいっていう表現が凄いよね!
「BEASTARS」が面白い3つの理由?
「BEASTARS(ビースターズ)」が面白い3つの理由についてご紹介します。
すでにファンの方も今から読もうと思っている方もこれを知っておけばもっとビースターズを楽しめますよ!
BEASTARS(ビースターズ)が面白い理由その①擬人化された動物たちのリアルすぎる日常
BEASTARS(ビースターズ)が面白い一つ目の理由は「擬人化された動物たちの日常がとにかくリアル」だから。擬人化された動物たちという現実にはあり得ない設定にも関わらずビースターズが面白いのは細部にまでこだわったこれらのリアルさのおかげなんです。
ちなみにどんな感じにリアルかというと・・
- 肉食動物が草食動物を食べると重罪
- 草食動物を食べた肉食動物は草食動物と結婚できない
- 肉を食べれる闇の市場がある
- 主人公レゴシたちの通う学園は全寮制で中高一貫校(しかもエリート校!)
- 学園で出される学食は肉食動物用と草食動物用に分けられている
- オオカミが住む部屋には月明かりの照明が付いた部屋がある
- しろくま用のマイナス温度に調整された部屋がある
などリアルで面白い設定がビースターズの各所に見られます。
この他にもこの世界は実在しているのではないかと錯覚するほど動物たちの日常が細かく描かれています。
リアルに設定されているのでいつの間にかビースターズの世界にどっぷりと入り込めること請け合いです。
この世界観に浸かれる「没入感」がたまりません。
そして思わず心がほっこりするようなシーンが出てきたかと思えば思いっきりシリアスなシーンでドキドキすることもあり展開がスピーディーで読者を飽きさせないのも魅力の一つ。
擬人化された動物たちのリアルな生活をぜひ実際に読んで体感してみてください。
BEASTARS(ビースターズ)が面白い理由その②登場人物たちの心理描写が巧み
BEASTARS(ビースターズ)が面白い2つ目の理由はキャラクターたちの心理描写が生々しいから。
登場人物たちの心の葛藤などが細かく描かれています。
特に作品のテーマである「肉食動物と草食動物の共生」に人一倍悩んでいる主人公レゴシの心理描写が巧みです。
ハイイロオオカミである主人公のレゴシはどう猛な見た目とは裏腹に優しい心を持っています。
なんとか草食動物とも仲良くやっていきたいと思うレゴシですが肉食としての本能が彼を悩ませます。
「食べたい・・でも仲良くしたい」と揺れ動くレゴシの気持ちが巧みな描写でよく伝わってきます。このような心の葛藤はみなさんにもよくある事ではないでしょうか。
「自由に生きたいけど周りの目が気になる」
「本音を言いたいけどハブられるのが怖い」
「学校に行きたくないけど将来が・・」
「仕事しなくないけど生活が不安」
など「~がしたいけどできない」という心の葛藤を抱えて生きている人は本当に多いと思いますがビースターズの世界でもそれは同じ。
主人公レゴシが思い悩む姿にみなさんもきっと共感できるはずです。
ビースターズの作者である板垣巴留さんも自身の葛藤や心の悩みをレゴシを通して描きたかったと思われます。
漫画家(父親はマンガ「グラップラー刃牙」の作者の板垣恵介さん)の娘としてうまれて色々と悩まれていたのは簡単に想像できます。
「父と同じ漫画家になりたい・・でも比較されるのは嫌だ」という心の葛藤がビースターズの根底に流れている気がします。
とにかく本作品は登場人物たちの心理描写がとても巧みなので一度読んでみることをおすすめします。
BEASTARS(ビースターズ)が面白い理由その③種族を超えた禁断の愛
BEASTARS(ビースターズ)が面白い理由その③は種族を超えた禁断の愛が描かれているからです。
やっぱり禁断の愛はテンションが上がります(笑)作中には色々な恋愛関係が描かれていますが最も注目したいのは主人公レゴシとハルの禁断愛です。
肉食動物と草食動物の恋愛関係は成立するのかかなり気になるところ。
ビースターズの一番面白い部分といってもいいでしょう。
ちなみに人間の世界では外国人との国際結婚や同性婚はすでに普通になってきています。
当たり前ですがお互いを食べてしまうという問題もありません(笑)
しかしビースターズの世界では肉食の方がパートナーを食べてしまう事が十分に考えられるので一緒に暮らしていけるのか心配にもなりますが・・。
通常では肉食と草食との結婚は考えられないはずですがビースターズでは認められているというところも面白い!
「愛」が「食欲」に勝てるのかそして種族を超えた禁断の愛が成立するのか。
このテーマはビースターズの最大の見所であり作者の板垣巴留さんも最も書いていきたい部分だと思います。
個人的にはぜひともハッピーエンドで結末を迎えてもらいたいと願っているのですが作者の板垣巴留さんは結構あっさりとキャラクターを消してしまう人なので心配です。
ハルが食べられないことを祈るばかりです。
ということでBEASTARS(ビースターズ)の面白い3つの理由をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
クスっと笑えるほのぼのシーンから鬼気迫るシーンまでふり幅が大きいところも特徴の一つになっているビースターズ。
2018年の漫画大賞にも選ばれた本作は評価も非常に高くしかも面白いので一度読んでみる価値はあるでしょう!
ストーリー
画力
魅力
笑い
シリアス
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